天体撮影機材の改良



11/04/30(土)配信
手作り機材での天体撮影を始めてそろそろ2年。
ここらで装備をグレードアップしましょうか。



1.Kiss X4を入手し、10D同様IRフィルター除去の改造を行いました。
2.極軸望遠鏡のアップグレードと、カメラ取り付けレールの穴追加です。
3.インターバルタイマーにミラーアップ機能を追加しました

1.は、配信映像を録画していなかったので写真なしです。見た目じゃ分からないしね。


改造したレリーズの中身
レリーズ

中身です。といってもよく見えないので拡大すると…


レリーズ回路

こんな感じ。

やっていることは、撮影の最初に1秒間のパルスを挿入するもので、
自動的にミラーアップ撮影をしてくれる機能です。

中央右上に写っているのが、
マイクロチップのPIC10F200-I/OTとセラミックコンデンサー。
こんなに小さいのに、発信器内蔵のワンチップマイコンなので、
こんな狭いスペースでもCPUが使えます。便利ですね。


改良したろくろちゃん3号
極軸望遠鏡

こっちは、赤道儀の改良です。

極軸望遠鏡は、ダットサイトで済ませていたのですが、
北極星と極軸のずれが思ったより写真のぶれにつながることが分かり、
専用の極軸望遠鏡を取り付けました。
例によってモデルガン用のピカティニーレールなどで取り付けています

また、見えにくいですが、右のレールに穴を追加しました。
カメラをマウントするためのねじ穴で、
なるべく中心よりを使うことで、負荷を減らします。
余計なひずみが減り、調整が楽になります。


自宅でテスト撮影したのがこれ。

オリオン大星雲
EOS Kiss X4 IR Filter除去 Vixen VMC95L 61秒 x 6枚コンポジット
オリオン大星雲
クリックで原寸大です

東京23区某所にて。
コンポジットに失敗して、星に謎のゴーストが出まくってますが
自宅でこれなら、上々でしょう。

というわけで、撮影行ってきました。

撮影風景(秩父高原)
撮影風景

機材改良の成果あって、10分以上安定して追尾できました。

しかし、この日の気温-4℃。機材は凍るわ、電池はなくなるわ、しもやけになるわ・・・
冬の撮影の恐ろしさを知りました。

とってきた写真は以下です

オリオン大星雲とバーナードループ
EOS Kiss X4 IR Filter除去 EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 61秒 x 9枚コンポジット
オリオン大星雲とバーナードループ
クリックで原寸大です

自宅では難しかった馬頭星雲や燃木星雲はもちろん、
バーナードループも写ったので感動です
そしてM42の明るいこと、明るいこと。


バラ星雲
EOS Kiss X4 IR Filter除去 EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 61秒 x 3枚コンポジット
バラ星雲
クリックで原寸大です

家の屋上では難しかったバラ星雲も、山の上ならばっちりです。

現像してみたら、コーン星雲やハッブル変光星雲が写っていました。
バラ星雲から、左に腕を伸ばしたような赤い帯をたどり、左上に小さく写っています。
こんなことなら、もうちょっと上まで写しておけばよかったよ!


アンドロメダ大星雲
EOS Kiss X4 IR Filter除去 EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 61秒 x 9枚コンポジット
アンドロメダ大星雲
クリックで原寸大です

これも、自宅ではむずかしかった天体です。

ちゃんと銀河っぽく写りました。
でもちょっとピンぼけ?

プレアデス
EOS Kiss X4 IR Filter除去 EF100mm F2.8Lマクロ IS USM 61秒 x 4枚コンポジット
プレアデス
クリックで原寸大です

念願の青いベールをとらえました。

今思えば、Hα天体ではないので、無改造7Dのほうがきれいに写ったかもしれません。


[ TOP ]
inserted by FC2 system