アーケード仕様のコントローラを作製しよう!



Setup
 おなじみのポップン アケコンです。
ポップンミュージック アーケードスタイルコントローラ
ポップンミュージック アーケードスタイルコントローラ
アケコンは、ポプコンよりアーケード仕様に近いのですが、
ボタン間隔が違うのと、発光しないのが難点です。
というわけで、オリジナルコントローラを作っちゃいましょう!


用意する物:
730x330x3[mm]アルミ板
3[mm]厚アルミ材
ポップンコントローラ
PS2用振動機能付きコントローラ
OBSA-100UMQ(各色)
OBSA-45UK
上記ボタン用白色5[V]LED
ユニバーサル基板1枚
2SC1815xボタン数
2SA1015xボタン数
91[Ω]xボタン数
10[kΩ]xたくさん
配線少々

OBSA-100UMQはメインになるボタンで、本来はウェッジ球で発光ます。
今回は、専用5[V]LEDを使用したので、アーケード仕様とは少々異なります。
また、専用5[V]LEDは三和電子株式会社から直接買えないようです。
自分は、マックジャパン経由で取り寄せました。

OBSA-45UKは、startとselectボタン用です。
24[mm]の小型ボタンを使用する予定でしたが、穴径があわなかったため、
予備にとっておいたIIDX用のボタンを使用しました。

PS2用振動機能付きコントローラはPS2の配線取り用です。
アケコンのケーブルには、振動用7.6V線が省略されているためです。
専用12[V]LEDを使用する場合、代わりに別電源を用意することになるでしょう

他はごく一般的なパーツです。
参考:
照光式押しボタン100Φシリーズ/三和電子株式会社
アーケード各種パーツ/マックジャパン
Step 1
まず、ボタンを取り付ける筐体を作製します。
ボタンの寸法図
ボタンの寸法図。(クリックで拡大します)
直径88[mm]の穴に取り付けます。回転防止の溝も必要です。

ボタンの寸法図
筐体の寸法図。(クリックで拡大します)
筐体寸法は、本物のアーケード筐体を参考にしました

回転防止の穴開け
3[mm]厚のアルミ板を加工します。まず、回転防止の穴を開けます

ボタン用の穴開け
ボタンを取り付けるた88[mm]の穴を開けます
ホルソーという道具があれば楽だったのですが、今回はドリルを使用します

ボタン用の穴微調整
ドリルで開けた穴をヤスリで綺麗に円形に仕上げます。
バリを綺麗にしておかないと、ボタンが浮くので注意です。

枠の素材
筐体の枠も3[mm]厚の素材を使用します
この妙な素材が…

筐体枠加工
素人お断りの機材と…

筐体枠加工
職人さんの手にかかると…

筐体枠全景
筐体枠のできあがり。
オリエンタルマジック!

筐体補強用L字金具
角や接合部分は、金具で補強しています。


筐体補強剤
天板の裏にも、補強材をあてます。


筐体補強材取り付け用シーリング剤
補強材は、シリコンシーリング剤と、ねじで固定します。


筐体補強材取り付け位置
補強材は2本使用。ビクともしません


スタートボタン穴開け
筐体横にスタートボタン用の穴を開けておきます。
24[mm]の穴になる予定でしたが、
少し大きくなってしまったため、今回は別のボタンを取り付けます。

筐体完成
できあがり。

筐体表から見たところ側
表からから見たところ。
これにボタンがつくわけです。

筐体裏から見たところ
裏から見たところ。
メンテナンス用に、穴が開いています

筐体とアケコンの比較
アケコンとの比較。。
ボタン間隔が少し狭いのが分かるでしょうか?


Step 2
基本的な回路を整理します。
IIDXアケコン用回路図5[V]LED版

できあがり。
メイン基板トップ メイン基板ボトム



回路説明:
Q1で論理反転し、Q2でLEDをスイッチングする回路です。
基本的な方針は、アケコンの回路やロジックをなるべくいじらないことです。
回路図上、青いラインで示す右側の部分を追加することになります。

8.4[V]電源は、PS2の7.6[V]端子です。
テスターで測定したところ、PS2の端子からは8.4[V]出ていたため、
R4をそれにあわせ込んでいます

D1は専用LEDモジュールです。
照光式押しボタンには専用ランプを取り付けるソケットがついており、
専用のウェッジ球やLEDが販売されています。
今回はPS2のコントローラ端子より電源を得るため、5[V]用LEDを購入しました。

問い合わせたところ、定格5[V]36[mA]・負荷抵抗内蔵とのことなので、
PS2の8.4[V]から計算してR4を91[Ω]としました。
また、赤のみ45[mA]なので、75[Ω]としました。
IIDXのボタンが約30[mA]で光っていたことを考えると、
100[Ω]でも十分かもしれません。

ただし、7.6V端子自体、何[mA]とれるのか検証していません。
モーターが駆動出来るんだから、300[mA]ぐらい大丈夫だろう、という
いい加減な見積もりと、配信中にいただいた「500[mA]程度いけるらしい」という
情報を元に作成しています。

LEDの定格は以下の通りです。
12[V]用 赤30[mA]、赤以外18[mA]
5[V]用 赤45[mA]、赤以外36[mA]

R3が5[kΩ]なのは、10[kΩ]を並列に接続しています。
これは、当初10[kΩ]で作製していたのですが、
10[kΩ]では45[mA]を駆動する電流が流せないことに、途中で気がつき、
無理矢理応急処置したのが原因です。
妙な定数になりましたが、十分駆動できるはずなので、よしとします。
IIDXアケコン発光改造 の記事では10[kΩ]で作製していますが
当時は面倒くさくて計算していませんでした。



Step 3
いよいよ配線です。
ポプコンと配線
元の回路はポプコン1を使用します。
ボタンの数だけ、メイン基板に配線します。

カーボンパターンにワイヤー接続
ボタン部分はカーボンパターンをはがして、半田付けします

PS2ケーブル結線
PS2からくるケーブルも入れ替えます
ポプコン1のケーブルには7.6[V]端子が結線されていないためです

コントローラーケーブルを取るために購入したコントローラ
コントローラーケーブルを取るために購入したコントローラ。
振動モーター付きの物でないと、7.6[V]ラインが来ていないので注意。
本体は不要なので廃棄します。

ボタン配線
ボタンとメイン基板を結線します。
端子部分は、熱収縮チューブで保護しました。
また、標準ではバネ圧が少々高いので、
若干軽くなるよう、バネのびを補正しておきます。

ボタンとLED
スイッチの先端にはLEDがついています。
これはスタートボタンですが、メインボタンも同じです。

サブボタン配線
start、selectボタンも取り付けます。
IIDX用ボタンを強引に取り付けています。
本来の取り付け方とは異なりますが、まあいいでしょう。


Step 4
組み立てて完成です。
結束バンド
wireは結束バンドで止めておきます
ポップンコントローラは振動が大きいので、
スイッチにも補強金具をつけておきます。

基板絶縁
基板の裏はゴムシートで絶縁します。
今回は、筐体サイズが小さいので、
スペーサーを入れることが出来ませんでした

ポプコン1固定
ポプコン1の基板も、絶縁処理ののち、ボンドで固定してしまいます
裏に突き出ていた電解コンデンサは表に移動しました。

PS2wire固定
PS2の線もホットボンドで固定します。
もう少し補強しておかないと、断線が心配です。

内部全景
内部全景
あとで騒音防止用に布などを入れてみましたが、
それほど効果はありませんでした。

サブボタン
スタートボタンとセレクトボタン。
IIDXの物を流用です。

完成
完成!
アルミ筐体にブラックの塗装が特徴です。

そして伝説へ
もちろん、発光しますよ!
本当はもっと鮮やかに明るく光っているのですが、写真の限界です


Step あとがき
今回使用した筐体の素材は、知り合いのつてで入手した物であり、
一般に入手できる物ではありません。
さすがに3[mm]厚だけあって、かなりの強度と重さがあります。
そのため、ぐらつかず、箱鳴りもほとんどありません。

普通は、木製や、アクリル素材を使うと思いますが、
その際は、補強や騒音対策などが必要かもしれませんね。

ボタンの間隔がアーケード筐体と異なることが許せれば、
アケコンのボタンのみ取り替える改造でもいいかもしれません。

そもそも、光らなくていいなら、アケコンで十分という説も…

しかし、発光するとテンション上がりますよ〜。うふふ。
みなさんも、オリジナルアケコンを作ってみてはいかがですか?

 感想、レポートまってま〜す。




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