Microsoft製マウス9機種



IntelliMouse
まず、初代ゲーミングマウスと言われるIntelliMouse(Microsoft)です。
IntelliMouse(Microsoft)
Fig.1

懐かしのボールマウスですが、当時かなりのリビジョンがあり、
どの時期のがいいとか、軸受けの形がどうとか。
怪しい情報が飛び交っていました。
あまりの人気故、パチものも出回っていましたっけ。
パチものIMのホイールの出来が悪くて、何度も分解したっけ。
PS/2接続モデルです

latencyは以下の通りです。
IntelliMouse latency
Fig.2
σ=1.83[ms]
デバスマネージャーでポーリングレートを200[Hz]に設定しましたが
100[Hz]程度が限界でした。
AVG=20[ms]程度で、その当時としては速かったのかな?
他のマウスが残っていないので、今となっては分かりません。
IntelliMouse Pro
MSボールマウスのフラグシップモデルIntelliMouse Pro(Microsoft)です。
IntelliMousePro(Microsoft)
Fig.3
この頃のMSマウスのホイールは、ノッチが金属構造をとっていたり
ホイール押下部分にバネが入っていたりして、なにげに豪華です。
しかし、ちょっと背が高すぎるのと、親指部分がヌメヌメするのが玉に瑕でした
PS2接続モデルです

latencyは以下の通りです。
IntelliMousePro latency
Fig.4
σ=3.15[ms]
IntelliMouseと比較しても遅く、フラグシップモデルなのに残念です。
レポートが安定せず、データもばらけました。
IntelliMouseと同じく、PS/2のポーリングレートを上げても
ついてきませんでした
IntelliMouse Optical
光学マウスの定番IntelliMouseOptical(Microsoft)です。
IntelliMouse Optical (Microsoft)
Fig.5
その歴史は長く、センサーの改訂、各種カラーリングモデルなど
様々なバージョンが作られました。
今までで一番多く買ったマウスじゃないかな。
測定に使用したのは、1.1Aです

latencyは以下の通りです。
IntelliMouse Opticallatency
Fig.6
σ=0.57[ms]
IMOはusbport.sysの改造で最高666[Hz]まであがります。
実際には、1[ms]、2[ms]間隔の応答を交互に繰り返しているようです
反応速度はそれほど速い部類ではありません。
さすがに古い機種ですし、世代の差なのかもしれませんね。

IntelliMouse Explorer3.0
ゲーミングマウスとして何より有名なのがIntelliMouse Explorer3.0(Microsoft)でしょう。
IntelliMouse Explorer3.0(Microsoft)
Fig.7
一時期はディスコンになったこの機種ですが、
あまりの人気故、復刻版となって登場したこの機種、
センサーの素性の良さ、上質なクリック感などが評価され、
多くのトッププレイヤーたちが愛用する有名マウスです。。

latencyは以下の通りです。
IntelliMouse Explorer3.0 latency
Fig.8
σ=16.23[ms]
なんと、AVG=17[ms]程度と、意外に遅いのです。
逆に考えると、トッププレイヤーでも、このぐらいの速度なら
遅延は気にならないと言えるかもしれません。

Laser Mouse 6000
Laserセンサーを一躍有名にした立役者、Laser Mouse 6000(Microsoft)です。
IntelliMouse(Microsoft)
Fig.9
発売当時、あまりのネガティブアクセルに、
4gamerなど各所でコテンパンにたたかれていたのが印象的でした。
今考えると、レーザーセンサーのせいというより、
8bit125Hzの転送によるデータ飽和が問題の一つだったのでしょう。
なんにせよ、いろいろな意味でlaserマウスを有名にし、
今のLaserマウス時代を作ったマウスと言えます。

latencyは以下の通りです。
IntelliMouse latency
Fig.10
σ=1.83[ms]
IMOやIME3.0と同程度のlatencyで、
レポートレートも同じような動きをします
冒険はしなかった、と言ったところでしょうか。
Habu
Razerとの共同開発で有名なHabu(Microsoft)です。
Habu(Microsoft)
Fig.11
サイドボタンの位置が変更できるのがおもしろいマウス。
ただ、センサーの位置が最悪でした。
あまりにも手前に配置したため、リフトオブディスタンスが
とても高く感じてしまうという欠陥をもったマウスです。
ほかにも、ホイール付近のぼたんが押しにくい、
そもそもメインクリックの感触が悪いなど、
鳴り物入りで登場した割には、使いにくかった印象があります。

latencyは以下の通りです。
Habu latency
Fig.12
σ=3.17[ms]
ドライバでレポートレート1000Hzに設定したのですが、
反応時間はかなり散らばってしまいました。
矩形分布をしているわけではないので、
レポートレートが低いと言うよりは、
内部で何かの遅延があるのでしょう。

最短と最長の差はなんと16[ms]。ほぼ1フレームです。
この差を縮めるためにレポートレートを上げることが多いのですから、
残念と言わざるを得ません。

SideWinder
MS光学有線モデルのフラグシップSideWinder(Microsoft)です。
SideWinder(Microsoft)
Fig.13
マウス後部のあまりの高さで使用を断念したマウスです。
センサーもごく一般的なAvagoの6010でしたし、
同じセンサーのマウスが他にもあれば、
無理して使うほどではなかったと言ったところでしょう。

latencyは以下の通りです。
SideWinder latency
Fig.14
σ=0.84[ms]
余裕の10[ms]以下。さすがフラグシップモデルです。
でも、ケツが刺さるんですよ。ケツが…。




SideWinder X8
BlueTrackセンサーを搭載した
MS無線フラグシップモデルSideWinder X8(Microsoft)です。
SideWinder X8(Microsoft)
Fig.15

すべてはここから始まりました。

4gamerの記事より引用:
無線伝送ということで気になるのはレイテンシ(=入力から反応までの遅延時間)だが,
「電気系とファームウェア,ソフトウェア方面のエンジニアが連携することで
30msを下回るレイテンシに抑えることができた」(Jukes氏)。
 一般的なワイヤードのゲーマー向けマウスが持つ同6〜9msと比べると見劣りするが
Jukes氏は,「我々の調査では,超一流のプロゲーマーでも,
40ms以下の遅延は体感できていない。
つまり,30msというのは『事実上,人間には知覚できないレイテンシ』
といって差し支えない」と述べ,「Lag Free Play」というキーワードをX8 Mouseに与えている。
-------------引用ここまで------------

この発表で、にわかにlatencyが注目されだしたと記憶しています


latencyは以下の通りです。
SideWinder X8 latency
Fig.16
σ=1.54[ms]
なんとIMOやIME3.0より速いという結果です。
Lag Free Playも嘘じゃないといった印象。
無線である関係上、無線の親機と密着状態でも
この程度のばらつきは出てしまうのですが、十分な実力です。

無線が遠い場合のデータも、いずれとりたいですね。
Explorer Mini Mouse
X8登場前にBlueTrackセンサーを搭載してきたExplorer Mini Mouse(Microsoft)です。
Explorer Mini Mouse(Microsoft)
Fig.17
無線って便利なんですけど、たまにどこかに行ってしまうのが難点。
ってそりゃ、じぶんのせいか。
小さくていいのですが、小指の置き所がとがっていて
少々持ち方に困ります。
あと、無段階ホイールなのも残念ですね。

latencyは以下の通りです。
Explorer Mini Mouse latency
Fig.18
σ=2.45[ms]

レポートレートは125[Hz]のようで、8[ms]のばらつきがあります。
AVGも、無線マウスにしては、優秀ではないでしょうか。


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