スピードキューブ用タイマーを作ろう!



Setup
スピードキューブって知ってますか?

3x3x3の立方体パズル、いわゆるルービックキューブ系パズルの
早解き競技です。

スピードキューブの歴史は割愛しますが
昨今では競技用のキューブなども市販され、
盛んに競技が行われてます。

参考:2013 Rubik's Cube World Championship




さて、早解き競技ですからタイマーが必要です。
100円ショップのストップウォッチでもいいのですが、、、
せっかくだから、専用タイマー作っちゃいましょう!


例によって使用するのはこれ。
AVRマイコン ATMEGA328P−PU
高性能ワンチップマイコンATMEGA328Pです。
1個250円で、何でも出来るすごいやつ!


用意する物:


ATMEGA328P
ATmega168/328マイコンボードキット(秋月)
ATP3011F4-PU (AquesTalk pico LSI)
SD1602VBWB-XA-G-G(LCD)
LM358N
2SC2712GR
2SA1162GR
電解コンデンサ 100uF 16V x 2
スピーカ
銅板
他、ケース、コネクタ、ピンヘッダ、ユニバーサル基板
コンデンサ、抵抗など



部品や基板などほぼ秋月でそろいました。


どれも、一般的なパーツです。

Step 2
外観および機能です
デカ文字
メインの機能はストップウォッチなので、
液晶の時間表示を見やすくしてみました
キャラクタ液晶の外字を組み合わせた、「デカ文字表示」です


スピーカ2
正面のタッチセンサーでメニュー操作し、
両サイドのタッチセンサーでタイマーの開始・停止制御をします。


記録
記録の表示もします。
最速記録、5回平均、12回平均

最近12回の記録や、累計試行回数などを
ATmega328P内臓のEEPROMに保持しています。

scramble
スクランブルの表示をすることができます。
写真のスクランブルは、下記の表記に相当します
「BL'BFL'D'FDFU'BR'F2DLFDF2D'FBL2F'D2L2」

競技用のスクランブルは25回なのですが、
LCDには一度に32文字しか表示できず
一般的な表記である、「R2」や「R'」などの記号を使用すると、
32文字では一度に表示できません。

そこで、白抜きの外字を作成し、小文字を併用することで、
25回のスクランブル表記を可能にしました。



TA
WCA公式のAverege of 5を測定するための「TA MODE」も
あります


後ろ
電源はUSBからもらいます
USBはPCへの統計情報出力機能も兼ねており、

後ろ
ExcellのVBAで、統計情報をリアルタイムに表示したり
することができます。


Step 1
中身です


中身

ごちゃごちゃしていますが、
ケースの大きさの割にはスカスカです

中身

メイン基板は、
「ATmega168/328マイコンボードキット(秋月)」
を使用しました。

マイコンは買いだめしてあったATmega328Pを16MHzで駆動し
電源はUSBを利用します。

ケースは電工用の立方体に近いケースを利用しました。


スピーカ
両サイドには大きな銅板を張って、静電容量型タッチセンサーとしました。

高抵抗と銅板を直列接続し、銅板をコンデンサとみなして
銅板に充電するときの過渡応答時間の違いを検出する仕組みです。

タッチセンサーは正面の3つ、両サイド2つの、合計5つです。


スピーカ2
底面には穴をあけてスピーカーを設置しました。



基板2つ

メイン基板の上に、サウンド関連の部品を実装した基板を
ピンヘッダで接続しました。

実装は下記の通りです
・ATP3011F4-PU(合成音声)
・LM358N(ミキサー、ローパスフィルタ)
・2SC2712GRおよび2SA1162GR(スピーカーアンプ用)

マイコンが発生する3和音メロディー(PWM)と、
ATP3011F4-PUが発生する合成音声をミキサーに入れて、
波形成形してスピーカーを鳴らす仕組みです。



LCD
上面はLCDと銅板(タッチセンサー) x 3です。



Step 3
動作しているところです


起動時に、タッチセンサーのキャリブレーションをしています。

スクランブルが完了すると、
カウントダウンののち、計測スタートです。

ここではカウントダウンを最後まで聞いていますが、
両サイドのタッチセンサーを「触る→離す」の動作で
いつでもスキップすることができます。

計測したタイムが確定すると
更新した内容を合成音声(またはメロディー)で通知し、
統計を表示して、次の測定待ちに入ります。


Step あとがき
うっかりAques Talk picoを買ったところから始まったこの工作、
気が付いたら、
・タッチセンサー
・オルゴール

・LCDの外字をフル活用
・PCと連携と
思いつく限りのものを詰め込んだものになりました。

欲を言えば、電池駆動もできたらよかったかも。
あと、色配置の印刷を間違ったのは秘密・・・

ではまた、次の配信で。



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